日本が誇る名車とも言えるモンキーの生産終了が記憶に新しいですよね。
排ガス規制が直接の原因となりましたが、「原付」という存在が無くなるのではないかと言われています。
果たして原付は絶滅してしまうのでしょうか?
今回は原付全滅はいつ頃になるのか、無くなった後はどうなるのかを考えてみたいと思います。
今のところ有力視されているのは2020年での終了ですね。
そしてその後は免許制度の改正か電動バイクへの以降かと言われています。
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原付が無くなるのは2020年?
原付が無くなるのは2020年ではないかと噂されています。
と言うのも2020年に新しい排ガス規制が予定されているからなんです。(追記有り!)
2016年10月にも欧州の規制であるEURO4とほぼ同等の排ガス規制が適用されました。
その際に冒頭で触れたモンキーを始め、SR400などの名車が軒並み生産終了となっていますよね。
2020年には更に厳しいEURO5と同等の排ガス規制が日本で適用される予定となっています。
この規制をクリアすることは技術的には可能なのですが…そのためのコストが非常にかかるんですね。
原付はある意味で安さも売りの1つですから、排ガス規制に対応して30万円とかになったら…誰が買うのかと。
そして原付…正しくは原付1種ですが、これは日本独自の排気量となっています。
世界を見渡してみると、東南アジアでは110cc程度が1番小さい排気量となっており、主流は150ccです。
欧州では125ccというのが日本で言う50ccと同じような扱いなんですよね。
完全に作らなくなる、ということはないかもしれませんが…ほぼ絶滅状態になる可能性は高いと思います。
2019.06.25 追記
ヤングマシンさんが排ガス規制に関して報道を出しています。
ちょっと国土交通省の方でのソースを発見出来なかったので、ヤングマシンさんの方を引用します。
国土交通省が、国内のバイクに関する時期排ガス規制」に関する発表を行った。
長らく検討中だった欧州のユーロ5と同様の規制となり、炭化水素は最大で3分の1以下まで削減。
新たに有害物質の規制が規定されるなど大幅な強化となる。
国内ではまず’20年12月以降に生産される新型車から運用開始。
これ以前にラインナップされた継続生産者は’22年11月から適用される。
このあたりは既報とほぼ同じだが、注目したいのは、原付一種(50cc未満)の継続生産者のみ適用時期が「’25年11月」と遅い点だ。
出典:WEBヤングマシン
つまり原付の新型車種も、2020年12月以降に生産される車種はユーロ5に対応する必要があります。
逆の言い方をすれば、現在発売されているモデルや、2020年12月までに発売した車種は…2025年11月までユーロ5に対応しなくても大丈夫ってこと。
当初の2022年11月から、3年の猶予期間を設けるので…その間になんとかしてねってことでしょう。
「なんとか」が低コストでのユーロ5対応なのでしょうが…個人的には2025年11月までに電動バイクのバッテリーをなんとか実用出来るレベルに発展させてねってことのような気がします。
ということで、原付絶滅が2020年の噂でしたが…とりあえず2025年までは延命出来そうですね。
その後は今まで書いてきたように、電動スクーターに移行するかと思われます。
原付が無くなった後は免許改正?
原付が無くなった後は免許改正が噂されていますが、これは可能性は低いかと思います。
この件に関しては別記事が詳しいので、関連記事からどうぞ!
ザッと概要だけ紹介すると、普通自動車の免許で125ccまで乗れるようにしようという案となっています。
ですが安全面などの問題を含め、解決すべき問題は山積みといった感じです。
これが実現すると日本国内での125ccの販売台数も増えるでしょうから、この排気量の車両が少し安くなったり…なんて期待はありますよ。
残念なことですが自転車感覚で50ccに乗っている、非常に危険な方を見かけることも多いです。
そういったことを考えると、簡単に改正賛成とも言えないのが現状ですよね。
125ccのATのみですが、教習期間が短縮になったのは免許改正に追い風なのか…どうなのか?
しかし少なくともこの先数年のうちに、普通免許で125ccに乗れるという可能性は低いでしょう。
原付が無くなった後は電動バイク?
原付が無くなった後は電動バイクが主流となるという意見ですが、個人的にはこちら派ですよ。
まだまだ電動バイクも発展途上であり、正直実用的とは言えない状態ではあります。
しかしこちらに力を入れて、2020年頃にはそれなりに使える電動スクーターが発売されるのではないかと思っています。
ホンダとヤマハが原付の分野での業務提携を発表しており、2018年頃からヤマハの50ccはホンダのOEMになると発表されました。
ですが、だけでなく「電動二輪車」でも業務提携なんですよね。
プレスリリース紹介します。
本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、Honda)と、ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市、社長:柳弘之、以下、ヤマハ)はこのたび、日本国内の50cc原付スクーターや、電動二輪車を含めた原付一種※領域での協業に向けた業務提携について検討を開始しました。
近年、日本では電動アシスト自転車や軽自動車など、近距離での移動手段の多様化により、原付一種市場は縮小しています。また、強化される保安基準や排出ガス規制など法規制への対応、さらには電動化の推進など、二輪車メーカーとして取り組むべき課題に直面しています。
こうした環境下、Hondaとヤマハはこれらの課題解決に向けた協力が必要、との共通認識に立ち、以下の項目に関して日本国内での原付一種領域における協業を目指します。
出典:本田技研工業株式会社
ヤマハは電動スクーターで先を行っているイメージがありますし、ホンダも郵政カブを電動化していくなんて話がありました。
今後は手軽な日常の足、シティコミューターとしての役割は電動バイクが担っていくのではないでしょうかね?
どんな電動バイク(スクーター)があるのか、おすすめ車種を比較した記事がありますので関連記事からどうぞ!
まとめ
ということで今回の記事のまとめです。
原付は2020年の排ガス規制で絶滅の可能性あり
原付が絶滅しても免許制度の改正はない…かも
原付が絶滅後は電動バイクが代わりとなりそう
良い機会ですので30km/h規制や二段階右折なども含めて見直してくれると良いのですけどね…。
初めてのバイクは原付だった…そこからバイクの世界に入った…って方は多いと思います。
「原付」にこだわりはないですが、そういった手軽さのあるカテゴリーは存続してほしいと思いますよ。
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コメント
何年か前に国会議員を中心に原付の法定速度引き上げの動きがあった時、警察は、原付が30キロ以下で走っていた時の事故率が0.8%で、30キロを超えて走っていた時の事故率が2.5%という数字を出してきました。
30キロ以下と30キロを超えて走っていた車両の割合が50:50なら、確かに30キロ以下で走っていた時の方が安全に見えます。
それで原付に乗ったことが殆ど無い議員さん達を煙に巻いたらしいです。
ところが、当時、30キロ以下で走っている原付は殆どありませんでした。
概ね20台に1台程度。
これを元に、30キロ以下と30キロ超で走っていた原付の割合を50:50になるように修正すると、30キロ以下で走っている原付は6.08倍も事故に遭い易いことが判明しました。
by 原付自転車の30km/h規制 2018年8月10日 6:47 PM
原付自転車の30km/h規制さん、コメントありがとうございます。
なかなか興味深いお話ですね。
約6倍というのは非常に大きな違いだと思います。
そもそも30km/h制限って…語源の通り「自転車に原動機を付けていた頃」のもの。
現在の原付の性能と法律がかけ離れているように思います。
by よし 2018年8月10日 10:21 PM